「緒方先輩、あなたはデートというものをわかっていない。僕が本物のデートをお教えしましょう」
財前君がどこかで聞いたような言い回しをしています。
「財前か。金持ちのお主となら、なんとかヒルズの夜景が見えるレストランで高級ディナーを堪能できそうじゃ」
「それもいいですが、こういうのはどうでしょう」
財前君、懐から首輪を取り出しましたよ。
「なんじゃ、まさかわしにこんなものをつけろと言うのか」
「ばか言っちゃいけません!いいですか、ドMが誰かに首輪を差し出したとき、それはこの首輪を自分にはめてちょうき」
言い終える前に財前君の体が宙に舞いました。
「すまぬ、あまりにも気持ち悪くて手加減できんかった」

みそ(うすしお)

危ういところでした。

2018年06月20日 17時40分