インタビュー
遊ばれたいなー
ガンッ!!
朝から教室のドアを盛大に開けて入ってきたのは・・・海月?
でも、何だあの格好?
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そして、1番手前の席の机を踏み台にして、
教卓に飛び乗って・・・危ないだろうって、コケそうになってるし。
何とか体勢を整えた海月は、
胸を張って、
手に腰を当てて、
開口一番、
「わっちに遊ばれたい輩はいるかやッ!!」
・・・教室中に響き渡る声で、
また、おかしな事を言い放ってきた。
(何やっているんだか・・・。)
教卓をピョンッと飛び降り、
あー、また、コケそうになって・・・。
呆れている俺の方へ・・・っと、
前の席が海月の席だからだとは思うんだが、
満足げなオーラを、漂わせながら席に座り
「ニヒヒヒ。」
っと・・・、実際に満足しているのか・・・。
「朝から何バカやってんだ?」
海月は、こちらに振り向き、
「うーん?実はロッカーに、この様な手紙が入っておってな。」
そう言って見せてきたのは、一通の手紙。
でも書いてある文章は一文だけ。
『遊ばれたいなー』
・・・だからコイツはあんなことをやらかしたのか。
いや、突拍子も無い事をやらかすのは今に始まった事じゃないが・・・。
「わっちと遊んで欲しいのなら、堂々と名乗り出ればよかろうに。」
腕を組み、意味が解らん。っと、言った表情の海月。
そう言えば、制服じゃないから、ずいぶん浮いているな・・・。
ってか、教室中がこっち見ているし・・・。
「おい、せめて着替えてこい。」
「どうしてかや?」
「学校だろ!!制服にだよ!!」
「あぁ、手元にはありんせん。今日はこの格好で授業を受けるつもりでありんす。」
「・・・。」
(コイツはバカなのか・・・いや、本物のバカだ・・・。)
「わっちをそんなにバカバカ言うでない。」
「・・・言ってないが。」
「阿呆、それくらい顔に書いてあるわ。」
人の雰囲気から、感情や考えを読み取るのは海月の一種の特技なんだが・・・、
こう、当てられるとなぁ・・・。
「そういえば、手紙を放り込んできた輩は、このクラスだけとは限らんな。」
そう言うなり、早足で教室を出て行き、
『わっちに遊ばれたい輩はいるかやッ!!』
隣の教室から聞こえてくる海月の声。
(何をやってんだ・・・。)
何となく脱力して、机にうつ伏せになる。
そして、数分間隔で聞こえてくる、海月の叫び声。
・・・もちろん、後で担任に怒られる海月の姿を目撃した事は言うまでも無い。
まったく、わっちに遊ばれたいなど、物好きな輩もいたものでありんす(゚、 。`フ