インタビュー
海月さんなら、二次元に行ったことがあると思うので質問します! 三次元から二次元に移動する時、どんな気持ちになりますか? わて・・・じゃなくて私は三次元から二次元に帰還する時は それはそれは言葉には表せない程の幸せを感じるのですが、これが中々説明できず、二次元の素晴らしさを友人達に理解されません。 そこで海月さんの答えを参考にして同志作りに励みたいと思いますので、もし良ければ教えてください><
「高位の次元から低位の次元への干渉が難しいのは何故だか分かるか?」
「解りんせん。」
「簡単に説明するとだな、三次元から二次元へ行くには、三次元で保有している情報を削るしかないが、それが難しいからだ。」
「もうちょっと、簡単に説明してくりゃれ。」
「簡単にか…。例えば、三次元を、縦、横、高さの三点で定義するとする。そうして、定義されたものを幾ら薄く削っても、その三点をなくす事はできない…だがッ、私はそれを実現させたッ!!」
「それが、今わっちが閉じ込められている透明な箱かや…。」
と、透明な箱に閉じ込められたわっちと、博士の会話でありんす。
「低次元への変換。つまり、表現できない情報を別のものに置換してやれば、干渉も可能である。」
「…で、わっちで実験なのかや。」
「それなりのアルバイト代はやってるんだから、我慢しろ。それじゃ、実験始めッ!!」
「ちょっと待ってくりゃr」
わっちの言葉も聴かずに、博士はPCに向かいコマンドを打ち込んでプログラムを起動させた。
轟音と共に動き出すPC群、そして…。
「成功だな。」
博士の向かっているPCに表示されているわっち…ただし、獣耳と尻尾付きでありんす。
『博士よ、この付属物はなんじゃ?』
スピーカー越しに発せられるわっちの声。
「言っただろう?余計な情報を置換してやれば良いと。」
『だからといってこれは…。』
びょこびょこと動く耳に、フリフリと動く尻尾。
『全く、下らん実験をしおって…、わっちが別人になってしまったでありんす。』
「安心しろ、元の次元へ戻す事も可能だ。」
『だったら、早くしてくりゃれ…。』
「しばらく、そのままでいろ…私は寝不足で眠い。」
そういって、実験室のソファに寝転んでしまう博士。
『ま、待ちんさいッ!!』
「時間の経過で、どんなデータが取れるかも実験の内だ…それじゃ、おやすみ。」
そういって、完全に寝込んでしまった博士。
『無責任な事をするなー!!!!!』
そう、スピーカーごしに叫んでは見たが、博士は一向に起きる気配はない。
それから数時間、わっちはセキュリティソフトのようにハッキングしてくるパケットを蹴飛ばしたり、
送られてきたウィルスを改造して送り返したりして時間を潰したでありんす。
そして、数時間後。
「ふわぁ…調子はどうだ?」
『ここのセキュリティは甘すぎでありんす。もっと堅牢にしてくりゃれ…。』
ヘトヘトになりながら返事をし、
「んじゃ、元に戻すぞ。」
『早くしてくりゃれ…。』
そうして、やっと普通の次元に戻れたのじゃが…。
「博士よ…。」
「聞くな…。」
「何で耳と尻尾はそのままなんじゃ!!」
「ふむ…どうやら、まだシステムに不具合があるようだな。改良するか。」
そういって、PCに向かいコンソールを叩いていく博士。
「それよりも早く、わっちを如何にかしてくりゃれッ!!」
背を見せながら、
「慌てるな、バックアップは取ってあるし、新しいシステムなら完全に置換できるはずだ。」
「なら、早くしてくりゃれッ!!」
「なら、濃いコーヒーでも淹れて来てもらおうか。」
「…わかったでありんす。」
それから一ヶ月、わっちはこの姿ですごす事になりんした(゚、 。`フ