インタビュー

いぬぼくの御狐神君好きなのですか!!?

「此処がメゾン・ド・章樫・・・妖館(あやかしかん)かや・・・。」

正直、ここに住むわけになったのは・・・わっちが妖怪の先祖返りだとバレたからでありんす。
とは、言っても、旧家・・・前の家が居心地が良かったわけでもあるまいし、
別に、何とも思ってはおらんがのう・・・。

「しかし、SS(シークレットサービス)の迎えがあるはずなんじゃが・・・人手不足で、御狐神という方が代行してくれるはずなんじゃが・・・。」

ふむ、待っておっても、現れる気配などありんせん。
1人で乗り込むかや。

っと、広い敷地を歩いて、ドアまで辿り付き、開けた瞬間、

「何者ですか?」

首筋に当たる感触は、鋭利な刃物。
目だけを向けると、全身が白色の・・・ふむ、尻尾が八本。
妖孤の祖先返りかや。

「今日から、ここで世話になることになった海月でありんす。出迎えがこんので勝手に上がらせてもらった次第。」

「海月様ですか。これは大変失礼をいたしました。」

刃を下げられ、ついでに頭も下げられる。

「構わぬ、ここのセキュリティが万全という事が証明されて逆に一安心でありんす。ところで、代行SSの御狐神さんとやらはどちらかや?」

「私で御座います。」

「ふむ。暫くは御世話になりんす。」

「いえ、こちらこそ・・・そろそろ、凜々蝶様を迎えに行かねばならないので失礼いたします。」

そう言って、人の姿に戻りドアから出て行こうとする御狐神さんに、

「ふぅむ、行くのは良いんじゃが、一応わっちの代行SSでもありんす。同行しても構わないかや?」

「いえ、館内なら安全ですから、出ないでお待ちください。」

その表情を、じっと眺める・・・笑顔じゃが、これは邪魔をするなという顔かや。

「・・・いってらっしゃい。」

「はい、行って参ります。」

そう言って、ドアを開けて出て行く御狐神さん。

(困ったのう。また、不振人物と思われて刃を向けられては厄介でありんす。ここは・・・。)

「仕方無いかや・・・。」

そう言って、意識を集中して、



妖の姿になりんす。こっちの方が、疑われにくいじゃろう。

「しっかし、誰も見かけんのう・・・。昼時じゃから、出払っているのかや・・・?」

(まぁ、それなら館の中を勝手させて頂くだけでありんす。とはいえ、荷物を置いてくるのが先かや・・・。)

とは言えど、外観通り広い室内。わっち1人では、迷子になりそうでありんす。
せめて、尋ねられる方か・・・っと、ボブヘアーのメイドに身を包んでいる少女を発見。

「そこのヌシ。すまぬが、この館を案内しては貰えぬかや?」

ボーっと眺められて・・・。

「あれ、貴方だぁれ?」

「これは失礼。今日から、ここで御世話になる海月と申しんす。」

「SSはどうしたの?」

「用あって、今はおらぬ・・・じゃから、この館の、案内をお願いしたい。」

「分かった。」

そう言って、背を向けて歩き出す少女。
それに着いて行く、わっち。

そして、十数分後。

「どこに案内すればいいのかな?」

「・・・それを最初に聞かんで、歩いていたのかや。」

「案内してほしいって言われたから。」

(間違ってはおらぬッ!!おらぬがッ!!・・・そういえば、部屋の場所も教えられてはおらぬ。)

阿呆なのは、わっちの方であったか・・・。

「・・・とりあえず、お茶の飲めるところへ連れて行っては貰えぬかや。」

「わかった。」

そうして、ロビーに戻り、テーブルの並んでいる席へ案内される。

「座ってて。」

そういって座っていること、数十分。

「あらぁ、見かけない子じゃない?」

妙に色っぽい聞こえてきんす。
振り返れば、シルバーブロンドのSSの衣装を着こなした女性が立っておる。

「今日から御世話になる海月でありんす。部屋の場所が分からず待ち呆けておる。」

「私は、雪小路野ばら。よろしくね、海月ちゃん。」

そう言って、対面に座られたんじゃが・・・。

「ふむ、野ばらさんとやら。わっちの部屋の場所を知らないかや?」

「知らないわ。普通は専属SSが案内するはずなんだけれど。」

「それが・・・人手不足らしく、御狐神さんが代行SSなんじゃが、用が在るらしくてのう。」

「あぁ、そういえば、学校が終わる時間かしら。」

「それで迎えかや・・・。」

まぁ、その後、メイドの小人村ちのさんにお茶を出してもらい、
雪女である雪小路野ばらさんとお話に花を咲かせつつ、
時間を潰し・・・セクハラもされつつ・・・数十分。

何とか、帰ってきた御狐神さんに再開する事ができ、
部屋の場所に案内してもらって、、
荷物を運び終わって、

ホッと一息、ベッドに座り込みんす。
そうして、部屋を出て行かない御狐神さんに目を向ける。

「どうしたのかや?」

「刃を向けた非礼をお詫びせねばと、考えておりました。」

(ふむ・・・それなら・・・。)

「尻尾をモフモフさせてくりゃれ。」

「・・・その程度で宜しいのですか?」

「構わぬ。」

そして、十二分に妖孤の姿になった御狐神さんの尻尾をもふらせて頂き、
多少、狼狽した御狐神さんが部屋を出て行く。

(・・・なかなか、楽しそうなところじゃが、大変な毎日になりそうでありんす。)

実際に夜中に歓迎パーティーを開かれ、
大変な目にあったのは言うまでもありんせん。










投げやりじゃが・・・許してくりゃれ。
そうじゃな、わっちは尻尾のフサフサしたキャラクタには弱いかもしれぬ(゚、 。`フ

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