インタビュー
エッチなことへの興味はどうですか/////
街をプラプラ。
行く当ても無くプラプラ。
たまに、ショーウィンドウを覗いてプラプラ。
「あのッ!!」
プラプr…声を掛けられたでありんす。
「手相なら間に合っておる。」
「ち、違いますッ!!」
「壷なら家宝がありんす。」
「そうじゃありませんッ!!」
「絵画のイミテーションには興味ありんせん。」
「だからッ!!」
しつこい人でありんす。
キャップのツバを上げて、相手を観察してみると…20代前半くらいの大学生っぽい女性でありんす。
「ナンパかや?」
「そんなんじゃありませんッ!!」
「まぁ…何でも良いが、大声で周りの輩が見ておるぞ?」
それに気付いた女性は赤面して俯いてしまったでありんす。
「はぁ…何か話があるのかや?」
「…はい。」
「そこの喫茶店で聞くから落ち着いてくりゃれ。」
「…はい。」
っと、言うわけで喫茶店に入って、
わっちはコーヒー、
相手は紅茶を選んだでありんす。
「で、話は何かや?」
「あの…その…。」
「コーヒーのみ終わったら出て行きんす。」
相手は意を決めたような表情で、顔を上げ、こちらを向き、
「あ、あのッ!!エッチなことへの興味はどうですか/////」
いきなり過ぎて、思わずコーヒーを零しそうになったでありんす。
「…悪いが、その手のお店で働く気はありんせん。」
「そ、そうじゃなくてですね…大学のレポートで若者の性について書くことになったんです…それで…。」
「だから、街頭インタビューかや?」
「はい…。」
「何人に同じ質問をしたのかや?」
「アナタが初めてです…。」
はぁ、と溜息をつき、
「ぬし阿呆じゃろう。」
「あ、阿呆って…。」
「若い女性が、街頭でそんな事聞いてまわるもんじゃありんせん。」
「ア、アナタだって大分若いじゃないですかッ!!てか年下でしょうッ!!」
「騒ぐんじゃありんせん。」
「あ、ゴメンなさい…。」
とりあえず、コーヒーを一口飲んで…、
「とりあえず、街頭インタビューは止めんさい。」
「そ、それだとレポートが…。」
「とりあえず、インターネットとか、相手に実際に会わない方法じゃないと、危なすぎでありんす。」
「い、インターネットですか…?」
あー、この反応はあれかや…。
「ぬし、パソコン使えないのかや?」
「お恥ずかしながら…。」
…ここまで話を聞いておいて、「ハイ、サヨナラ」は酷かや。
「ぬし、レポートの提出期限は?」
「一週間後です…。」
「三日間だけ、ネットカフェで一緒に調べるから、もうあんな行動は止めてくりゃれ。」
「え、でも…。」
「変な男にでも引っ掛かられたら寝目覚めが悪いでありんす。」
「じゃ、じゃぁ、お言葉に甘えます…。」
一気にコーヒーを飲み干し、
「決まったら、早速行動でありんす。さっさと飲んでくりゃれ。」
「わ、わたし猫舌なので少し待ってください…。」
はぁ…、変なものに付き合うことになったでありんす…。
それから三日間、色々と大変な資料集めの始まりだったでありんす。
わっちかや?歳相応に…秘密でありんす(゚、 。`フ