インタビュー

今日は鶏肉のステマに来ました^^ http://kamekichi.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2009/08/27/blog_2.jpg

ピーンポーン。

マンションのお部屋の、チャイムが鳴ったでありんす。
覗き穴から、外を見てみると…また、あの人かや…。

ドアを開けるといきなり、

「今日は鶏肉のステマに来ました^^」
http://kamekichi.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2009/08/27/blog_2.jpg

拒食症のお話をポロッと口に出してから、
隣人が何故か食べさせようと、色々と持ってくるようになったでありんす。

「…だから、食えぬと言っておる。」

「そう言わずに一口だけでも、如何ですか?」

そう言って差し出される料理の載ったお皿。

「…。」

無言で眺めていると、

「さぁ、さぁ、冷めないうちにッ。」

「…一口だけでありんす。」

そういって、端っこの焦げの部分を、
用意されていたお箸で、ちょっとだけ口に入れたでありんす。

(う゛…あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛…。)

お腹の中で、数万の無視が這い回る感覚。

「…ちょっと失礼。」

お部屋に戻り鍵を掛けて、トイレで吐き出して、洗面所で歯を磨いて…もう帰ったかや?

玄関へ行き、覗き穴から見てみると、最初の状態で待っている隣人。
ため息をつきながら、ドアを開けたでありんす。

「ダメでしたか?」

「美味しかったでありんす。」

「…ダメだったんですね。」

そう言って、肩を落としたでありんす。

「…具の無いスープ系なら比較的平気と言ったはずじゃが…何故、いきなり肉なのかや?」

「そろそろ、慣れてきたかと思いまして…。」

「それは済まなかったでありんす。」

「いいえー、次は食べられそうな物を作ってきますからー。」

わっちは、またため息をついて、

「そんな事、しなくて良いでありんす。」

「だって、三大欲求のうち、一つを満たされないなんて悲しいじゃないですか?」

(正確には全部なんだけどにゃぁ(゚、 。`フ)

「…じゃぁ、次を楽しみにしているでありんす。」

「はいッ!!任せてくださいッ!!」

そう言って、隣のお部屋へ戻っていったでありんす。

「別に食べたくないわけじゃありんせん…。」

気付いたら、去った隣人へ、聞こえない呟きを口にしていたでありんす。

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