インタビュー

誰だと思いますか?

いつもの様に集合ポストに突っ込まれた、
不要なチラシと、
ダイレクトメールと、
必要なモノを分けていたときでありんす。


『誰だと思いますか?』


とだけ書かれた一通のハガキが混ざっていたでありんす。

(何かや?これは…(゚、 。`フ)

「いや、ハガキでありんす・・・送り人の住所書いていないけれど…。」

消印から、住所を読み取ろうとしたけれども切手自体が貼っていないでありんす。

(つまりは直接投函されたという事かや…(゚、 。`フ)

間違い…その可能性も無くは無い、一応ここは大型のマンションでありんす。

「でも、間違いじゃなければ、大分相手は絞れるかのう・・・?」

単に、住所を知っている相手に、総当りで聞き込みしていけば良いだけでありんす・・・が、

(同じマンションの住人か、何処かで住所を手に入れられてたら、部屋番号を調べるくらい簡単でありんす…(゚、 。`フ)

つまり、住所を知っている知人のイタズラでなければ、特定は、ほぼ不可能。

(そう考えると、怖いハガキじゃな…最近の流行は、こんなイタズラをすることなのかや?(゚、 。`フ)

しかし、特定する必要もなさそうな気もするし、今のところは害も無いでありんす。

(捨ててしまうかや(゚、 。`フ)

それをゴミ箱へ放り込んで、その日のうちに忘れてしまったでありんす。

そして、燃えるゴミの日に溜まったゴミを捨てた翌日…。


『誰だと思いますか?』


少し折れ曲がった…前と同じハガキが集合ポストに入っていたでありんす。

(ふむ…これは、少し危ないかにゃぁ(゚、 。`フ)

「ゴミ袋をあさられて…って、事かや…。」

うーん、対処法…やっぱり、警察かや…でも、害が出ていないと取り合ってくれないと聞くし…。

(今度は、ビリビリに破って、コンビニのゴミ箱にでも捨てるかや…(゚、 。`フ)

しかし、次の日。


『誰だと思いますか?』


セロハンテープで修復された歪なハガキが投函されていたでありんす。

(…行動も見張られているのかや(゚、 。`フ)

「何やら相手に踊らされているようで、頭にきたでありんす…。」

一か八かの賭けでもしてみるかや。
これは、ある意味、自分のみを危険に晒す事になりんす。が、こんな事が続くのも複雑じゃ。

その週のゴミの日に、また捨てる。
そして、マンションへは戻らず、建物の陰に座り込んでジーッとゴミ捨て場を観察…。
深夜の1時くらいにゴミ収集者が来る、そして今は丁度0時でありんす。

(1時間のうちに怪しい人を見かけたら…。)

「相手の顔を見ることばかり考えてて、その先の事を考えていなかったでありんす。」

(…どうしよう(゚、 。`フ)

っと、考えてたら明らかに挙動不審というか…ゴミ袋を持っていないのに、
ゴミ捨て場に近づいている輩が目に入ったでありんす。

(アレかや…?(゚、 。`フ)

遠目からだけれども、背は小さいような…。

(アレくらいだったら如何にかなるかや・・・?(゚、 。`フ)

とりあえず、足音を忍ばせるようにして走って、
無防備な背中を全体重掛けて厚底靴で蹴飛ばしてみたでありんす。
思いっきり転がる不審人物、
道路にうつ伏せで倒れている状態の横っ腹を思いっきり蹴り上げ仰向けにして、
鳩尾を踵で思いっきり踏みつける。
悶絶して蹲ろうとしているところを、顎を思い切り蹴り飛ばして無理やり上を向かせる。

そして、街灯に映った顔は…。

「ぬしだったのかや…。」

「イッテー…いきなり何しやがる…。」

「それはこっちのセリフでありんすッ!!」

上半身を起こしてきた相手の脳天に思いっきり踵を落として…あ、気絶したでありんす。

(これから、どうするかや…(゚、 。`フ)

気絶した相手の上に座り込んで、途方に暮れたでありんす…。

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