リングの切符12

翌朝。二人は湯布院にいた。
ハーブの風呂に入り、馬車に乗り、観光を満喫した。そして二人は、湯布院を後にした。列車は前面展望を望める列車に乗ることができた。
「うわー。なんか運転してるみたい」
「そうだろ?この眺めが最高なんだよ」
「いいね。コーヒーも美味しいし」
「なかなかこういう列車も少なくなったもんだよ」
19時前。二人は久留米に着いた。
「…久留米ってこんな所?」
「何もないな…。まぁ、ホテルにチェックインして飲みに行こうか」
「そだね…」
二人はチェックインを済ませ、街に出た。居酒屋で食事をした後、誠一郎がスナックで飲もうと提案した。しかし、英美は「ぼったくられるよ?」と言ったが、勇気振り絞った。
誠一郎の作戦は、飲み放題、歌い放題で3000円だった。一件目のスナックでそれがOKされた。
「ママさん、有難うございます」
「よかとよ。お客さんのおらんけんゆっくりせんね」
「誠一郎かっこいいね!びっくりしちゃう」
「なんてことないよ。交渉あるのみだよ」
「二人は付きおうとるとね?」
「はーい!そうですー」
「仲よかねぇ」
「英美!」耳元で囁いた
「いいじゃん。旅は道連れ世は情け。旅の恥は搔き捨て」
二人は遅くまで酒を飲んだ。