リングの切符9

旅から1ヶ月後。
「似合ってるよ。パンツスーツ」
「有り難う…お尻パツパツ」
英美は誠一郎の働くホテルのレストランに就職した。英語が堪能な人材を求めていたため、配属となった。
「ズルいよ誠一郎。フロント主任だったなんて」
「そんなこと関係ないさ。さて、仕事だよ」
「終わったら…二人きりの時間」
「勿論だ。あ、煙草の臭いはダメだから、これを使うといい」マウスウォッシュを渡した。
「有り難う。じゃあ、後でね」
旅行中。新大阪駅
「じゃあ、ここでお別れだ。支配人に紹介するから履歴書を俺まで渡してね」
「うん。色々有り難う」英美は涙を流した。
「泣くなって。いじめたみたいじゃないか」
「だって…ここまで優しくしてもらったの初めてだし、何か勿体ない…」
「いつでも遊びに来いよ。そのときはゆっくり飲もうな」
「うん、そうだね」


誠一郎の自宅
「もっと激しくしてよ…意地悪」
「ん…んん…こんな風か?」
「うん!もっと!ん…はげふぃい」
二人はキスをしあっていた。
スキンシップー二人にとって、至福の時間でもある。
「ふわぁ…一杯唾飲んじゃった」
「お前は欲張りだな。欲張りな女にはこうだ!」
誠一郎は英美の首を舐めた。
「はぁっ!そこいいの…おかしくなっちゃうっ!」

一通り遊んだあと、話を始めた。
「ごめん。体が抱けなくて」
「気にしなくて良いぞ。俺はお前の心を抱いている」
「私もよ…」
「まだ出会ったばかりだ。プラトニックな関係でいいと思う。そのうちな」
「うん。眠い」英美は誠一郎の胸の中で眠った。