ずまの日記

2019年05月04日 22時43分

2019年GW東北旅行 ~1日目~その①

”誰かに見て、知ってもらいたいからじゃない。
自分の心が欲するから、行きたいんだ。”

3月の寒い夜の夜勤を終えての帰り道、もう朝になって鳥たちが鳴き始める頃、今回のGW東北旅行に行こうと心に決めた。

春になって、まだまだ信州は寒い日が続いたが、心は5月のGW連休に向けてウキウキしていた。
GW9連休が始まり、4月30日から5月1日に平成から新元号「令和」が始まり、令和天皇が即位した。
思えば、平成とは自分の前半生の中で一番長く過ごした時代であり、若い熱量を持って駆け抜けてきた時代と思っていい。


来る5月2日、早朝、予定より早く目覚めた。
朝5時に起きるのは仕事柄しょうがないとはいえ、何かに揺り起こされたようにして、東北へ向け出発した。
初日のお目当ては、学生時代過ごした福島県郡山市のとある大学周辺にある中華料理屋にて昼食を取りたかった。
その店では当時、フライドチキンくらいの唐揚げと、とんかつもついて650円という破格のボリュームと値段で定食がいただけた。

なんとかしてお昼頃にその定食にありつきたいと思い、高速道路は敢えて使わず、下道で福島を目指した。
前日にレンタルした きゃりーぱみゅぱみゅ・椎名林檎・サカナクション・柴咲コウのアルバムをかけながら、意気揚々と群馬県、栃木県へ入り、日光を経由して、懐かしの国道4号線へと出た。

懐かしのというのは、学生時代に、とあるサークルに所属しており、そのサークルの活動で、栃木県へ度々出かけて合宿を行っていたので、鬼怒川~福島あたりまでの道は何度も通ったものである。

黒磯を越え、白河、須賀川辺りに入ったころ、あまりの懐かしさに一気にテンションが上がり、椎名林檎の2014年ブラジルW杯の応援曲「nippon」をヘビーローテーションして走行した。
5月の青空と相まってとても爽快な気分になる曲で、まさかここまで自分もアツくなるとは思わなかった。



郡山市に到着し、丁度お昼頃だったので、母校近くにある定食屋へ向かった―

…のだが、なにせ10年ぶりくらいの久しぶりの訪問。店のあった場所を探すにも一苦労し、ようやくそれらしき建物を見つけたが、不動産屋に変わっていた。
とてもガッカリである。

東北の震災の後、郡山市も風評被害や放射能汚染などの心配がされ、自分も当時過ごした第二の故郷をとてつもなく心配したが、諸事情あって赴く事は出来なかった。
今、こうしてその定食屋の無くなった様を見るだけでも、なんとなくやりきれない思いがして、すぐに去ろうと思ったが、母校のサークルが今でも活動してるかどうかだけでも知りたいと思い、学内へ入った。

変わらない。といえば変わらない学内。
高い講義棟なども出来てるが、あまり変わっていなかった。
GW休みのせいか、学生は誰もおらず、閑散としていた。



研究室棟を通り、学食前の、かつてサークルで勧誘を良く行った場所を抜け、学内の一番南側にある部室棟へ向かった。
静かな学内。

学生時代は自動車部やバイク部、それに弓道部のサークルなどが活発で、とおりがかるだけで、エンジン音や、弓道の掛け声などが聞こえてきたものだ。

部室棟に入ると、あった。
古びたグライダー格納庫。 そしてグライダーを運搬するトラック。
相変わらず、その場所にあった。

まさに青春をそのサークルにかけていたといえる。
空を飛ぶグライダースポーツ。
自分はそのサークルに4年間の大学生活を捧げていた。

誰か二階の部室に居ないかと、部室前まで行ってみたが、
”次回の活動日は5月7日 18:00からです”
と書かれたボードが入り口のドアにかかっていた。

ここで、サークルの存続を知るのと同時に、学生時代過ごしたこの部に対する思いがなんとなく満たされた思いがして、部室棟をあとにした。

入学シーズンになると桜並木がキレイに咲き、学生たちが新入生をサークルに勧誘する学内も静かで、青い葉がそよそよと風に吹かれていた。

―心の欲するままに来た、失ってしまったものもあるけど、満ち足りる思いもした。

来る途中に聴いてきた、きゃりーぱみゅぱみゅのアルバムの中の一曲「恋ノ花」
多感だった学生時代を思い出す歌詞が、今の心境に強くマッチした。

恋の花びらは
散っていくでしょう
新しい恋の花を
咲かせるためです

恋の花びらが
愛に変わるなら
花が枯れてもきっと
愛は育つでしょう


風の強い堤防道路を自転車で駆けてた思い出。
サークルの部費を稼ぐためコンビニでバイトしてた思い出。
いくつかの淡い恋の思い出を胸にして、第二の故郷をそっとあとにした。