2017年08月17日 20時04分
発酵食品の記録 2
タグ: 味噌
生まれ落ちたその場所で、私たちは発酵するしかない。
選択肢なんてどこにもない。
ただひたむきに、その場所で発酵する日々。
発酵技師の緒方さんは細かい気配りをしてくれる、人間にしておくのは勿体ない、と発酵界隈でも有名なとてもいい人でなんの不満もない。
世の中には酷い発酵技師が数多くいると聞く。ほったらかしたままで、不純物を取り出してくれない。想像しただけでも身震いしてしまう。そんな奴は発酵の風上にも置けない。
しかし発酵技師は高給なために、なりたいものは後をたたないと聞く。まあ、今回は発酵技師の話ではないので割愛しよう。
恵まれた環境でのびのびと発酵できる私ではあるが、七味のようなぴりりとした日々の刺激というものがどうしても欲しくなる。
変化のない日々は心を殺す。
それは発酵製品も人間も同じことだろう。
せめて散歩でもできたら慰めにもなるのだが、蟻にたかられ無惨な姿に成り果てた同胞の悲劇を忘れられない。あれ以来、散歩は固く禁じられている。
ただ発酵するだけの日々に潤いを求めてしまうのは、そんなに罪なことなのだろうか。
みそ(鳩胸)
淳子さん
夢を壊すようなことを言ってしまい申し訳ありません。
発酵は私たち発酵食品にとって人間でいう筋トレのようなものです。
自分の身体がよりよく変化していくのは嬉しいのですがそこには結局、自分しかいません。それではさすがに孤独なのです。
2017年08月17日 20時16分