タイムラインにも書いたけど、昨日は会社の組合の集会。お題目は『共謀罪反対集会』。実は昨年も『戦争法案反対集会』ってのもあって参加させられたわけたけですけど・・・

で、感想。
説明が実に幼稚。言ってることは以下の繰り返し。
「皆さん、共謀罪が成立するとちょっとしたことで逮捕されるかもしれませんよ。危ないですよ。だからこの法案は廃案にしましょう」。仮にテストでこんな回答を出したら赤点対象ですよ。

　そもそも「共謀罪（この名前からしておかしいのだけど）」の正式な名称は「組織的犯罪処罰法改正案（通称：テロ等準備罪法案）」。簡単に言えば「テロなど組織集団による犯罪を未然に防ぎましょう」ということ。
　というのも、昨今世界情勢があまり芳しくなく、皆さんも「欧州でテロが発生した」というニュースを目にしたことあるでしょう。

　国家そして政治家にとって一番の仕事は「国民の生命と財産を守ること」で、国内外の平和な世界の構築に日々活動してるわけですが、国の命令がないことには動かない軍隊と異なりテロリスト・私兵集団は一般社会に紛れ込みやすく、一度紛れ込まれると活動を起こさない限り発見が困難です。だから、テロ等準備罪で少しでも未然に防ごうというもの。

　なんだけど、今日の説明会では一切「テロ等」ということを言わない。
１．会社の飲み会で「むかつくから明日○○上司をなぐる」と言ったら共謀罪
２．ATMからお金を引き出したら共謀罪
３．主婦の井戸端会議も共謀罪
４．山でキノコを狩ったら共謀罪
５．会社でメールをしたら共謀罪
　では問題です。上述の１～５で「テロ等準備罪に該当するもの」を挙げてください。
どれも該当しませんよね。だって、「テロ活動じゃないから」。
　でも、信じられないことに今日の講師役を務めた女性弁護士は「これら全てが共謀罪で逮捕される可能性がある案件」なんて言うんですよ。弁護士なんだからもうちょっと頭のいいことを言うと思ったんですけどねぇ・・・
　例えば、「テロは脅威だけど既存の法案でも十分に対処できる。Aという行為には○○法で、過去にBとという行為に△△法で対応した」とか。実際そういった法律もあるにはあるそうですが、はっきりと言わないんですよ。

　「善良な皆さんが監視される社会になりますよ。」「表現の自由が奪われますよ。」「無罪なのに逮捕されて人生が終わりますよ。」こればっかり。こういう人に「未成年が犯罪に巻き込まれないようにスマホにセーフティーネットを設けるのは表現の自由が侵害されたり、監視されてるのは問題ないんですか？」って聞いたらどうこたえるんでしょね？

　でも「やっぱりこの法案いらないんじゃないの？」と思うのもごもっともな考え。個人的にも「こんな法案はないほうがいい」と思いますよ。けど、それには「テロ活動など身の危険は日本では起きませんよ」と言うのが絶対条件。自信をもって「日本はこれからも未来永劫に安全だ」と言えます？
　もしそうと言えるのであれば、よほど人が良いのかバカなのかどちらかでしょうね。とてもじゃないけど、安全であり続けるとは言えません。もちろん、安全であってほしいですけどね。

　2010年に「ジャスミン革命」とも称されたアラブ諸国の民主化運動は、それまでの独裁者を打倒したことにより血を血で洗う権力争いが勃発。皮肉なことに独裁政権時代よりも治安は悪化し大量の難民が発生。そこにイスラム過激派集団ことISが猛威を振るいさらに難民が発生し欧州へと逃れ始め、そのあとのゴダゴダは前述のとおり。
　現在、日本では彼らによるテロ活動は起きてませんが、個人的にはいくつか理由があるとおもってます。
１、中東から遠いから
２、人種が違うから
３、言語が違うから
４、武器が手に入りにくいから
でも、今後彼らの矛先が日本を向くかわかりません。特に2020年の東京五輪は最大の懸案事項でしょう。世界中から大勢の選手や観客も迎えるのにいまのままで大丈夫？万が一の事態が起きないように防ぐ必要があるんじゃないですか？ってのがこの法案なわけです。

　もうちょい、テロの脅威を現実的に捉えるべきだと思うんですけどねぇ
平和ってのは『一国の努力のみ』でなるもんじゃないんですが、どうもその辺りが抜け落ちてるというのが「平和ボケ」ってやつでしょうかね
　それとこういった考えもあるわけです「周辺国の安定と平和のためにも日本は安全・安定かつ平和でなければならない」




　ちなみにこの日の集会での最大の収穫はタイムラインに書いたことですｗ

　そりゃ反対しますわねｗ