itomasa7の日記

2016年06月11日 16時26分

【映画 花とアリス殺人事件】感想※ネタバレ

岩井俊二監督、
邦画の実写映画では名作をバンバン連発してて有名な人でしたよね。

と言っても「どの作品だったっけ?」と言われても
タイトルが全然思い出せないですけど、
とにかく評判はめっちゃくちゃ良かった人です。


で、その岩井監督がアニメ映画作品に挑んだというのが
本作「花とアリス殺人事件」。


他の映画を観る時に流れるCMなどの映像が、
アニメ「悪の華」

※ 漫画版は絵の良さと独創性でそれなりに「個性的」って言えたのですが、
  アニメは「原作クラッシャー」としか思えないレベルに
  妙な実写取り込み/フォトショップ加工なんかで
  リアルの人間の気味の悪い面/線だけを
  アニメ映像化したような、
  ある意味グロ作品だったかと…
  (実際評価は知らないですが、自分は1話切りしました。)

に似たような「絵」の描き方をしていて、
内容以前にその「絵」がなんか嫌で、
映画館でも観ませんでした。

※ 自分は気に入った映画はちゃんと映画館で観る派なのですが
  (主にヴァルト9で)。


でも何故かブルーレイ買っちゃったんですよね
(当時Amazonで安かったのかな?)。

で、買ったはいいけどやっぱり興味は湧かないから
「ずーっ」と積んでました。

しかし、最近の積みDVD消化に合わせてついに観賞。




最初見始めた時はやっぱり「絵」の妙にリアルな人間達

※ 実写の人間をフォトショップで輪郭線だけ太くしたような

が嫌な感じだなあ(アニメアニメしていない、というか)


※ プラス、声優にこれまた「俳優」陣を使う系のアニメ映画で、
  絵と台詞がちょっと噛み合ってない、
  バランスが悪い、など感じました。

などのマイナスポイントだけを感じてたんですが、

そこで姉がやって来ちゃったんですよね。

※ うちの姉はいつも人ん家(ひとんち)来ては
  酒飲みながらダラダラと家庭や仕事の愚痴を話しだす。
  はっきり言って邪魔ものなんです。


そのせいで序盤20分ぐらいで一度観賞取りやめて、
後日6/11(土)に再度冒頭から観直してみたんです
(最初は平日、仕事を早く帰れたから
「今日消化しちゃおー」って意気込んでたんですが( ´ー`))。


そしたら、物語の展開の仕方も面白いし、
癖のある「絵」も冒頭と中盤以降で変化させたのか、
あるいは自分の目が視聴に慣れてきたのか、

だんだんと
「ああ、これはこれでアニメとして悪くないな」
って感じに思えるようになってきまして。


で、作品自体はかの有名な岩井俊二監督だけあって、
けっして大きな話ではないけど、

「ほうほうなるほど」

「なんか涙腺緩むわ」

など、思わず引き込まれる感じで最後まで見ちゃいました。

※ でも、本作もこれまた映画公開中に
  まったく評判を聞かなかった(=ウケなかった?)系の作品なので、
  もう岩井俊二監督はアニメ映画はやらないのかな、
  とも思いましたね。




【あらすじ】
・ 有栖川徹子は、両親の離婚でお引越ししてきました。

  ※ 母親は若作りの小説家で、おうちは
    あまり裕福な状況ではない模様。


・ 徹子は7年間バレエをやっていて、
  引っ越し作業の最中に空いた部屋でバレエを踊っていたり。


・ そこで、家の収納の上になんか置いてあって(前の住人のもの?)、
  それを引っ張りだしたら
  0点、20点とかのお馬鹿なテストの答案用紙用。


・ 隣の家の窓から誰かが覗いてたのに気づいた徹子は
  ダンボール箱で顔を隠しながら
  窓から覗き返そうとするのですが、
  前に乗り出しすぎて窓から落ちてしまい、
  引越し業者の人にキャッチしてもらって万事休す。


・ ゴミ出しに行った徹子は、
  近所のおばさん(後に隣のおばさんと判明)に
  「燃えないゴミは木曜でしょ!まったく常識がないわね!」と
  家に怒鳴りこまれ、かなりムカつく。


・ 転校先の学校へ行き、
  前の学校がブレザー、転校先がセーラー服、
  という事で、セーラー服が用意出来るまでは
  ブレザーで通う事に。


・ 母親は転校の相談をした相手の若い先生に惚れて、
  徹子が「かーちゃん」と言うのに、
  「この子はなんでそんな事言うのかしら?いやがらせ?」
  と姉だと言いはります。


・ で、午後から転校しての授業参加。
  クラスの真ん中の前後2席が空いていて
  女担任に「空いてる席に座って」と言われ、

  先に後ろの席に座ろうとするが
  クラス中(先生含め)が驚いて止めようとして、
  あわてて前の席へ座る事に。

  ※ この時からクラス中の空気が変に。


・ で、掃除に参加しようとするが
  クラスの女子に話しかけても
  その妙に距離を置かれた物言い/行動に
  「転校生特有のイジメ?」と感じる。


・ 普通教室掃除では座席を全部後ろに下げるが、
  自分とその後ろの座席だけがそのまま残されていました。

  そしてそれを下げようとすると周りの女子達から止められます。


・ その2つの席の下には何かを書いた跡がある事に
  徹子は気づきます。


・ 数日後、帰ろうとすると下駄箱で
  「クロちゃん!」(徹子の旧姓は黒川)
  と呼び止める女子が。

  昔同じ学校で同じバレー教室に通っていた
  ふうこ(ふーちゃん)でした。


・ 街を案内してもらい、なんだかほのぼのした空気に。

  ※ クラスで「イジメ?」にあってた時も
    徹子は全然気にしない、
    男気的な強さがあったんですが
    やっぱり人と仲良く出来るのは楽しい模様。


・ で、ふーこが通っている地元のバレエ教室へ
  連れて行かれます。


・ バレエ教室の講師から「踊ってみては?」と言われ、
  「今日は服がない」「見学なのでもう帰ります」など断ろうとしますが
  靴まで出されてしまい、つい制服のまま、
  バレエ女子集団と一緒に踊ります。

  ※ 多分、徹子はバレエが好きで、
    そして上手い方なのでは?
    と映像からは感じられました。


・ ふーちゃんに「一緒にまたバレエやろうよ」と誘われますが、
  家計の件などを考えて迷う徹子。


・ 徹子の家まで来ると、
  ふーちゃん「あ、花屋敷だ!」と。

  引っ越し初日、窓から人が覗いていたお隣の家は
  「花屋敷」(庭いっぱいに花が咲いている)と呼ばれ、
  その窓から覗く少女などが恐れられていた
  いわくつきの家でした。


・ 母親に今日の話をすると、
  「バレエやればいいじゃない、お金は天下の回りものなんだから」
  とあっさり了承されます。


・ 翌日学校の授業が終わり、教室から女担任が去ると
  クラス全員に囲まれます。

  その異様な状況に驚き、なんとか逃げようとする徹子。
  
  ※ 徹子はかなり強いです。
    取り押さえようとする男子達をキックその他で倒しまくって、
    結局女子生徒達に懇願されて居残る事になります。


・ 女子の中心になっていた(名前忘れちゃった)
  仮称「魔女」は、あらましを話していきます。

  「この学校で殺人事件があった、
  殺されたのはユダ、
  そして**のもユダ、
  
  転校当日、あなた(徹子)はユダの席(後ろの席)に触ってしまい、
  私が張った結界を解いてしまったの、
  そしてあなたは悪魔に取り憑かれたの!

  あなたの後ろの席の女子もそうしていなくなってしまったわ!」


・ そして始まる悪魔祓いの儀式。

  床に魔法陣を書いて徹子を中心に
  クラス中の生徒が囲む中、

  魔女が「アナフィラキシーアナフィラキシー~」と呪文を繰り返し、

  そして誰も見ていないタイミングで紙飛行機を投げる。

  それを拾う生徒と、
  その中の1つを渡される徹子。


・ 生徒の紙には
  (?何かが書いてあったんだったかな?「ユダ」かな?忘れちゃいました)

  そして徹子の方の紙は開いていくと十字架の形になる(徹子も驚いてしまう)。

  魔女「ユダはキリストを裏切った使徒、
    そしてキリストは十字架に磔(はりつけ)になった、

    有栖川さん(徹子)安心して!
    あなたは許されたのよ!
    あなたの中の悪魔は消えたわ!」と。


・ 家に帰って母親にその話をすると、
  母親は紙飛行機を作って徹子に渡し、
  「点線に沿ってハサミで切ってご覧」と。

  点線の通りに切って紙飛行機を開くと、
  先のものと同じ十字架の形に。

  学校でのアレは、魔女の簡単なトリックだったと明かされます。

  ※ 母親は伊達に小説家ではないようで、
    中々に頭がキレる模様。


・ 翌日、登校中、塀(?)の上でクラスの男子が
  鶏肉(フライドチキン?)を食べています。

  そして「この悪魔め!」と鶏肉をぶつけられる徹子。

  しかし徹子はめっちゃ強いのでした。

  バッグをぶつけて男子を塀から落とし、
  その上に跳びかかって殴りまくります。

  実はかなりヘタレだった男子、
  徹子が「ユダってなんなの?」と聞くとそのあらましを説明してくれます。

  ※ その間に何度も徹子に殴られ、
    「グーはやめて!グーはやめて!」と謝りながら。


・ そのあらましはこうでした。

  男子「かつての3年2組の上級生
    (今徹子は3年2組なので、その前の年の3年2組)で、
    男子(ユダ)が殺された。

    **のは4人のユダの妻のうちの1人だと言う。

    その噂が残ったまま、3年2組になった男子達、
    そこである日、

    それまで自分達がイジメていた
    ユダの席に座っていた少女が、

    いきなり何かに取り憑かれ、
    「アナフィラキシー!アナフィラキシー!」と叫びながら
    自分に飛びかかってきた。

    あまりの恐怖に自分は失禁してしまった。

    そのまま女子はトイレで放心状態になっているのを発見された。

    それが魔女、アイツはユダの霊に取り憑かれているんだ!」

  そして
  男子「失禁してしまい、クラスでの立場がなくなった自分は
    弱い女子達に絡んではウサを晴らしていたのだ」と。


・ 体育の授業で徹子は足の速さから「リレーの選手」に選ばれました。


・ 離婚した父親と会い、食事しながら学校での話その他をする徹子。


・ 父親に仕事の電話がかかってきて、
  「悪いが今日はここで・・・」とタクシーに乗る父親。

  徹子は母親より父親に渡すように託されていた
  荷物に気づき、慌てて父親のタクシーを追います。


・ 追いついてきた徹子に
  「本当に足が速いんだな・・・」と驚く父親。
  母親からの荷物は母親の新作小説「離婚」でした。


・ リレーの為の練習にジョギングをして、
  公園で休憩していた徹子は

  女担任と隣の家のババア(ゴミの事で徹子の家に怒鳴り込んできた)が
  話している、
  そしてババアが何度も頭を下げているのを見かけます。


・ そして2人が別れた後、女担任に話しかけ、
  「あのおばさん、うちの隣の人なんです。
    それがどうして先生に謝ってたですか?」と。

  女担任「あの人の娘さん(なんとか花、という)が、
    あなたの後ろの席の子なの。
    しかしずっと不登校で。」

  引っ越しの日に窓から覗いていた女子は、
  自分の後ろの席の女子でした。

  ※ 魔女は「いなくなった」と脅かしていましたが、
    単なる不登校でした。


・ リレーの日(体育祭かな?)、
  前走者の女子がバトンを落としてしまい
  一度はビリになった徹子ですが、
  全員を抜き返しての一位に。

  例のクラスでの除霊(?)の儀式の後だった事もあり、
  クラス全員で徹子を胴上げします。


・ (徹子に内緒で体育祭に来ていた母親は)
  「イジメ」とか言うから心配したけど、
  みんな仲良くて安心したわ、と。

  ※ いつもの若作りの格好で。


・ グラウンドを歩いていて、あるものを見つけてしまい驚く徹子。

  それを見た魔女に
  「あなた!見たわね!」と指摘されます。

  魔女は、応援の父母の中に、
  50を超えてゴスロリの格好をした自分の母親を見て、
  「それを見て驚いたんでしょう!」と怒ります。

  しかし徹子は「違うの、あっちよ!」と
  フェンスの外から体育祭を眺める隣のババア、
  の方を示します。


・ 魔女にクラスへ連れて行かれる徹子。
  「いい、これからする話は誰にもしちゃダメよ。」

  と魔女は徹子に現状についての説明をします。

  ・ あの隣のババアの娘は去年の3年生だった、
    しかし不登校になってそのまま留年してしまい、
    そのまま今も学校に来ていない。
    
    そんな娘の事を悲しんであのババアは未だに
    イベントごとに学校に現れるのだと。

    そして、ユダと同じクラスだったあの女子なら
    きっとこの件(ユダ殺人事件の件)について
    何か知っているはず。

  ・ そして、ユダ殺人事件の件について、
    昔の3年で殺人事件があったというが、
    それにしては学校に警察も来ず、
    ニュースにもなっていないのはおかしい。

  ? どういう流れだったか忘れましたが、
    確かユダが住んでいた家は
    今の徹子の家だと言う事もここで伝えたのかな?

  で、「じゃあ、あのお祓いの件や魔女の件は?」と徹子が聞くと、

  魔女「3年になったら自分はユダの席になってしまい、
    そのせいで1ヶ月間誰も私に話しかけて来なかった(イジメにあった)。
    で、ある日一芝居うってユダに取り憑かれたフリをした、
    そのおかげで今のアタシの地位があるの。」

    「だけどそんなのを信じるあのクラスの連中はやっぱりおかしいわ。
      あなただけはまともそうで良かったわ」と。


・ そして徹子は何かに気づき、家に帰った後
  慌てて昔収納で見つけたテストの答案用紙を確認します。

  そこには「ゆだ こうたろう」という少年の名前が。。。


・ これは調べてみるしかない、
  この件について知っているであろう
  隣の家に女子を(ババアが出払ったのを確認してから)訪ねますが、
  誰も出てきません。


・ ドアを触ると鍵が開いているので
  つい家に入ってしまう徹子。

  「花さーん」と呼びながら階段を登りますが
  部屋からこちらを覗く花の姿にビビって、
  そのまま階段から落ちてしまいます。


・ 飛び散る「ゆだ」の答案用紙(徹子が持っていました)。

  そして降りてきた花。

  花「本当なら不法侵入よ、早く帰ってよ」という花に

  徹子「痛くて動けない、1分待って」と。

  そして、学校で噂になっているユダと4人の妻の話、
  結局あれはなんだったのか?
  と聞きます。

  花「ゆだ君とはずっとお隣でずっと一緒だったの。」

  そこから始まって

  花「ゆだが生きているのか死んでいるのか確かめましょう!
    そうしないとあなたも死んだ人の部屋なんかで眠れないでしょ?」と。

  そして花が段取りを考えます。

  ・ ゆだの父親がいる会社は知っている。

  ・ 自分は顔バレしているので、徹子が(男装した上で)訪ねて行って
    受付で「ゆだ こうたろう」が喫茶店で待ってる、と言う。

  ・ もし「ゆだ こうたろう」が生きていれば、
    「何の用だろう?」と父親は普通に現れるはず。

    しかし「ゆだ こうたろう」が死んでいれば
    父親は「なんのイタズラだ!」と怒って現れるはず。
    
    それを確認しなさい。

  と。

  ※ 花は冷静沈着で探偵気質のようです。


・ 花に言われた通り、徹子は会社を訪ねます。

  ※ 何度も道に迷い、ずっと花と電話しながら。

  そして、ゆだの父親を呼ぶように受付に言う事には成功しますが、

  受付「すいません、お客様のお名前は?」

  と聞かれてつい「有栖川徹子です」
  と答えてしまいます。

  それを電話越しに聞いていた花に
  「せっかくの計画が台無しよ!」と突っ込まれる徹子。


・ 徹子は喫茶店に入り、オレンジジュースを頼みます。

  そして花に再度電話し「次にどうすればいいか?」と確認すると、

  「とにかくもうその作戦は使えないわ、
    まずは喫茶店をすぐに出なさい!
    そして会社を出るゆだの父親を尾行して家をつきとめるの!」と。


・ 徹子は慌てて喫茶店を出ようとするが、そこに「男」が現れてしまう。


・ 先のゆだの父親への受付からの電話にて、
  ゆだ父は離席中でたまたまいたおじさんが電話に出て、
  「とりあえず私が対応しますよ」と。


・ 「男」はゆだの父親でもなんでもありませんでした。

  おじさんは1つ1つ席をまわり
  「ゆだ君に会いに来られた方でしょうか?」と確認していきます。

  徹子は「・・・いいえ違います」と嘘を言います。

  おじさんは「確か帽子の子供、帽子の子供」と他の席を回る、
  あわてて帽子を隠す徹子。


・ それを、実は喫茶店の外から見ていた花。

  ※ それまで花は家から出られないで
    電話だけで徹子を動かしているのかと思ったのですが、
    実は花は徹子を更に後ろからつけていたのでした。


・ そして、花は通りすがりのサラリーマンに笑顔で挨拶されてしまいます。
  それはゆだの父親でした。

  花は、徹子が会おうとしていた相手がゆだの父親ではなかった事を知り、
  それを伝えようと徹子に電話しますが、

  徹子側が喫茶店員に「お客様、お電話はちょっと・・・」と止められてしまい
  説明できませんでした。


・ そして喫茶店を出て会社前で待ち、
  ゆだの父親(と間違えたおじさん)を尾行する徹子。


・ タクシーに乗ってしまうおじさん。
  徹子も慌てて次のタクシーに乗り、
  「前の車を追って!」と言います。


・ しばらく進む中お財布を確認すると
  2000円ちょっとしかなかった事に気づいた徹子は
  慌てて「もう、ここでいいです」と運転手に言います。


・ 運転手に「前の車を追うの、お金がないからもうここでいい、の?」
  と確認されます。

  そして説明に困った徹子は
  「あの人、ずっと行方不明だったうちの父親なんです!」と
  嘘をついてしまいます。


・ そして運転手は「だったらまかせとけ!」と
  再び前のタクシーを尾行してくれます。


・ 確かこのタイミングで花が徹子に電話しようとするが、
  花の携帯のバッテリー切れで
  連絡不能になってしまっていたかと。


・ おじさんは病院に到着します。
  そして徹子の乗ったタクシーも。

  運転手「ちょっと待ってなさい」とタクシーを出て、
  おじさんに話しかけると

  (徹子の嘘の内容で)
  運転手「お金を払ってくれとかそういうんじゃないんです!
    とにかく娘さんに会ってやりなさい」的な事を言って

  おじさんを諭します。

  ※ 完全な勘違い(徹子の嘘)なんですが、
    そこにこんな人情を見せちゃうタクシーの運転手さん、
    いい人だなあ、とちょっと涙腺緩みました( ´ー`)


・ そして運転手は去り、徹子はおじさんと向かい合う事に。

  おじさん「私の娘だと嘘を言って、そしてタクシー代を支払わせようとした、と?」

  と確認されるが、徹子には言い訳のしようがありません。


・ おじさんは診察室に入っていきますが、
  徹子は隠れてそれを見張ります。


・ 花と連絡を取ろうとしましたが、看護師さんから
  「電話は禁止ですよ!」と止められます。


・ おじさんは自分をつけて来る徹子に対して、
  ? 理由は聞かなかったんだったかな?

  「どうしたんだい?お金がないからお家へ帰れないのかい?」と
  タクシーに一緒に乗って、
  豪華な喫茶店(レストラン?)へ。

  おじさん「なんでも好きなものを食べなさい、
    私はちょっとトイレへ行ってくるよ」と。


・ コンビニで急速充電器を買い、携帯が復活した花は徹子に連絡する。
  
  花「あなたが追ってるのはゆだの父親じゃないの、
    ただの知らない人よ!」

  そして徹子が今、おじさんに連れられて喫茶店にいるのを知ると

  花「誘拐狙いかも知れないわ、とにかくすぐにそこを離れなさい」と。


・ 徹子は席を立ち、店を出ようとしますが、
  そこで戻ってきたおじさんと鉢合わせしてしまいます。

  おじさん「君もトイレかな?
    どうやらこれからお店でパーティーをやる(=騒がしくなる)ようだ。
    お店を替えた方がいいかな?」

  と2人はお店を出ます。


・ 徹子は駅の場所を聞くが

  おじさん「駅は遠いなあ、タクシーを呼ぼう」と
  タクシーを止めようとするが、止まってくれません。

  おじさん「ちょっと歩いた方がいいのかな」と
  2人は場所を移動しますが

  おじさんはすぐにへたり込んで公園のベンチに座り込んでしまいます。


・ 徹子「お身体、お悪いんですか?」

  おじさん「病み上がりでね」

  と、自分を手で仰ぐおじさん(暑くてしかたないらしい)。


・ 徹子は上着を脱いで、おじさんを大きく仰ぎ始めます。

  おじさん「ありがとう、ああ極楽極楽」と。

  そしておじさんが「楽になったよ」と言う中、
  公園でブランコを見た徹子はついそれに乗ってしまいます。

  おじさんもブランコに。

  徹子「うわー、ブランコなんて2年ぶりだー、おじさんは?」

  おじさん「もう、40年ぐりぶらいかな、娘が子供の頃だったから」

  だんだんと打ち解ける2人。


・ そして、結局徒歩で駅までついて、そこで2人は別れます。


・ 花に連絡する徹子、
  結局花自身がゆだの父親を追って、その家までたどり着いたらしい、と。

  花にその駅(火の鳥駅だったかな?)まで来るように言われ、
  火の鳥駅に向かう徹子。


・ そして徹子と花はゆだが住むという団地の向かい側まで来ます。

  徹子「どの部屋がゆだの家なの?」

  花「それは分からないわ、あいつはきっと夜遅くまで遊び歩いてるから
    9時過ぎに明かりが点くのがきっとゆだ(こうたろう)の部屋よ」

  徹子「なんだったら、”ゆだこうたろうー!”って叫んだら
    出てくるんじゃない?」

  花「そんな事したら、知らない家もみんな出てきちゃうでしょ!」


・ そして気づけば夜遅く、
  もうすぐ電車もなくなってしまう事に気づき2人は慌てて
  駅の方へ向かいます。

  徹子・花「寒い寒い」

  ※ それほどの厚着でなくて夜に寒い寒い言うぐらいなので、
    10月過ぎぐらいかな?と思います。


・ お腹も空きまくってた2人は偶然見つけたラーメン屋に入り、
  (お客さんは1人しかいませんでした)
  それぞれ醤油ラーメン、味噌ラーメンを注文します。

  その後、集団が入ってくるのを見た花は、
  「あの人達の前で良かったわね、
    もし後だったら私達の注文ずっと後に出てきて電車も間に合わなかったわよ」
  と洞察力の良さを働かせますが、

  先に座っていた客が「みんなの分頼んどきましたよ!」と。

  花「終電に間に合わない!」と、

  慌てて店員さんに

  徹子「すいません、終電に間に合わないので
    注文キャンセルさせてもらっていいですか?」

  店員「ええ!もうお湯に入れちゃったよ」

  と店員も困った様子。

  そこへ、集団客の人たちが「○○ラーメンでいいなら俺のと交換しようか?」
  などと話しかけてきて、

  若手が食べようとしたネギラーメンを奪って
  「ほら、まずはこれを食べなよ」「餃子もどうぞ」などと
  譲ってくれます。

  ※ こうやって、メインじゃない場面で少しずつ
    人たちの人情味を観せるのが岩井監督流なんでしたかね?


・ お腹は一杯になったもののかなりギリギリで駅にたどり着き、
  火の鳥駅から自分の家への切符が分からずに更に時間がかかり、
  
  ※ 2人の携帯がガラケーである事などから
    まだSUICAとかがなかった時代なんですかね。

  結局終電に乗りそこねてしまう2人。


・ 近くの駐車場で、駐車したての車の下へ
  バッグを枕にして入っていく花。

  徹子「な、何やってんの!?」と言いつつ、
  
  同じように車の下へ入ると「暖かーい!」と。

  ※ 冬場に猫が車の下に入るのと同じですよね。


・ で、2人で色々語り合っている中、
  花が手に持っていたキットカットを見て、
  ついに3年の時の事を語り始めます。

  花「ゆだ君とは子供の頃からずっとお隣で、
    いっつも必ずバレンタインデーにはチョコレートをあげてた。
    中学に入った頃から、あいつはホワイトデーにお返しを
    くれなくなっちゃったけどね。

    で、3年になってついに私はあいつと同じクラスになったの、
    しかも席も前(ゆだ)と後ろ(花)に。

    心の春だったわ、あの日までは・・・」

  花「バレンタインデーの日、私は決心したの、
    チョコと一緒に手紙を添えたわ、なんだか分かる?」

  徹子「・・・ラブレター?」

  花「ブー。婚姻届。あいつは唖然として何も言わなかったわ。。。

    別に今結婚してくれって訳じゃないし、
    将来これに名前を書く日が来たらいいね、
    って思っただけだったのに。」

  花「その後、事件が起きたの。
    ゆだ君が帰り道でクラスの子に告白してたわ、
    そして女の子もOKして。

    そしたらゆだ君が”じゃあこれにサインして”って紙を出したの。
    女の子は”からかってるの!?”って怒って紙をクシャクシャにして
    帰っていったわ。

    そしてゆだ君達が消えた後、
    (後ろをつけていた)私は紙を確認したの。
    婚姻届だったわ。。。」

  花「そしてある日の授業で・・・

  ある女の子のテストの答案用紙を見た女担任が

  女担任「これ、名前間違ってるわよ?」

  女の子「間違ってません、結婚したんで。」

  女担任「あ、親御さんが?」

  女の子「いいえ、私です!」

  と誇らしげに婚姻届を見せる。

  そして、他の女の子が「何よそれ!ゆだ君と結婚したのは私よ!」

  そして更に別の子が
  「じゃあ、これは騙されたって事なの!」と婚姻届を突き出す。

  ※ これで確か3人だったかと


・ こんな騒ぎがあってしばらくした日、
  いきなり女担任から
  「突然だけど、ゆだ君が転校する事になりました」と。

  ※ このタイミングで花瓶まわりを飛んでいた蜂を
    花がヒョイと捕まえ、
    何気なしに前の席のゆだの背中に入れてしまいました。


・ そして女担任に呼ばれ前で挨拶するゆだ。

  ゆだ「いろいろあったと思うけど、今日でお別れです。
    俺の事なんか忘れて、楽しくやってください。」

  ※ めちゃくちゃそっけなく話してるのは、
    婚姻届事件のせい?


・ その時、ゆだが急に倒れて苦しみ出します。

  そしてそのまま救急車へ。

  そして背中に蜂が入ってそれに刺された事を知った男子たちが、
  「ゆだ、死んじまうよ!」
  「たしかなんとかショックって言うやつだ!」
  「アナフィラキシーショック!」
  と言い合います。


・ そのまま、ゆだがどうなったかは誰にも知らされず、
  上級生の男子死亡の噂だけが
  下の学年に残って今にいたっている、と。


・ そして、自分のした事のせいで
  ゆだ君が死んだかも知れない、
  というショックから
  花は学校へ行けなくなってしまいました。

  花「だから、ゆだ君が生きているのかどうか、知らなければならないの…」と。

  花は泣きますが、この話を聞いた徹子も泣いてしまいます。

  ※ 自分は物語の謎が解けた瞬間だったこともあって
    別に涙腺は緩みませんでしたね。


・ 車が冷えきってしまった為、
  今度は駐車場に入ってきたばかりのトラック

  ※ 運転手はエンジンをかけたまま、眠ってしまいます。

  の下に潜り込み、そのまま朝を迎えます。


・ 花は徹子を起こそうとしますが、徹子は全く起きません。

  仕方ないので花だけがトラック下から出て、
  
  ※ 花が伸びをしようとして、トラックの荷台を叩いてしまいます

  そのままゆだの家を見張りに行きます。


・ そして、、、
  さっき花が荷台を叩いた為か、
  目を覚ましたトラックの運転手がそのまま車を発進させます。

  音で目が覚めた徹子、
  いきなり自分の真上のトラックが走りだしたのに驚いてしまいます。


・ そして、周りに花がいない事に気づき、
  
  「トラックに巻き込まれた!?」

  とトラックを追いかけ始めます。


・ 二股に分かれている道の上から花は走っていく徹子を見つけ
  「どこへ行くのかな?」と電話しますが、
  電話音にも気づく余裕がなく走っていく徹子、

  そして転んで(携帯の入った)バッグを落としてしまいます。


・ 通学中の自転車組(男子達に)

  徹子「友達が、あのトラックに、巻き込まれて!」

  と伝えると、自転車組が追ってくれました。

  その間も徹子は走り続けます。


・ そしてどんどんトラックを追う自転車が増え、
  交差点でトラック前に飛び出し、
  トラックを止める自転車男子達。

  運転手「あぶねーだろ糞ガキども!」

  と怒る運転手に

  自転車男子「女の子が!巻き込まれたんだ!」

  と。


・ そこへ追いついてくる徹子、
  しかしどこにも花は見当たりません。


・ そこへ更に後ろから徹子の荷物を拾って追いついて来た花。
  
  歩道橋上などに人が集まり口々に
  「女の子がトラックに巻き込まれたんだってよ」
  と噂し始めます。


・ 慌ててその場を去る徹子と花。


・ そして花は徹子に
  「徹子が起きないからゆだの家を見に行ってただけだよ!
    また徹子の早とちりか・・・」
  と指摘しますが、
  「こんなに心配させといて、、、」と徹子もカチンと来ます。

  徹子「もうユダなんて生きてようが死んでようがどっちでもいいよ!
    アタシ帰る!」


・ 帰ろうとする徹子とそれを追う花は、男子とスレ違います。

  慌てて徹子を止める花。

  そう、男子こそは2人が探し続けていた
  「ゆだ こうたろう」でした。


・ 花に気づかずそのまま歩いて行くゆだに、

  徹子が「ゆだ!こうたろう!」と呼びかけます。

  ゆだ「誰?」と振り向きます。
  慌てて花は顔を伏せます。

  徹子「こいつがあんたに用があるんだって!」

  顔を伏せたままの花を徹子が無理やり顔を向かせます。


・ ゆだ「・・・花!」

  花「元気だった?」

  ゆだ「おう、そっちは?」

  などとりとめのない会話が続きます。

  徹子「いいの?他に言う事ないの?」

  と突っ込みますが、

  ゆだ「・・・じゃあな」

  と去りかけ、

  ゆだ「そうだ!俺の背中に蜂入れたの、花、お前だろ!
    あれ死ぬほど痛かったんだからな!一生忘れねーよ」

  と捨て台詞を残して今度こそ去っていきます。


・ 徹子「これで、良かったの?」
  と聞きますが、

  花「・・・一生!、一生だって!それってもう告白じゃない!
    一生忘れられないって言われちゃった!!」

  と花は舞い上がってしまいます。

  ※ はっきりいって花はとんちんかん思考なのかな?
    と思ってしまいました。


・ そして翌日、花の家。
  おばさん(ババア)が、花を見ていいます。

  「何をしてるの?花?」

  花「何って、学校行く準備だけど?」

  おばさんは泣き出してしまいます。


・ 徹子はやっと届いたセーラー服を着て、
  母親に「着方これで合ってる?」と聞きますが、
  母親は見向きもせず「大丈夫大丈夫」と徹子を送り出します。


・ そして家の前で鉢合わせた徹子と花。

  徹子「今日が初セーラー服だわ、そっちは?」

  花「あたしは1年4ヶ月ぶり」

  徹子&花「似合ってねー!」

  2人が腕組みしながら学校へ向かって

  ~ Fin ~




結局本筋につながらない横道ばかりな為、
あらすじめっちゃ長くなってしまいました。

その上、「殺人事件」という物語の根幹の事実は明かされましたが、

ゆだは花から「婚姻届」という形で告白された後、
何故その手段を他の女子(それも複数)に使ったのか、
というのが謎のままでした。

そういうのは「余韻」というのかな、
あるいは単なる「伏線回収漏れ」なのかな、うーん・・・


まあ、「花とアリス殺人事件」という大きなタイトルの中で、
実際は学生達のちょっと小さな世界での
「スタンドバイミー」的な一夜(いちや)の大冒険、

※ 実際は昼~翌朝まででしたが

という形での物語でしたね。


「絵」で最初毛嫌いしかけた割には、
物語としては「強い!強すぎる徹子」や
「頭脳明晰なようでどこか抜けてる花」、

あとは「イジメ」から「この噂」を利用して抜けだした「魔女」など、

面白いキャラも出てきて、なんだか楽しいお話でした。


まあ、岩井監督「お話は上手だけど、アニメ向きじゃないかなー」とは
思いましたが。




以上、超長文失礼m(_ _)m

かなり詳細なレビューですの(^^)d

2016年06月11日 16時31分

itomasa7

えへへ( ´ー`)
感想だけ書くならすぐなんですが、
ここで「映画なんて興味ないやー」な人たちに知ってもらえたらな、
って思うとあらすじまで書いてしまいます、つい( ´ー`)

2016年06月11日 16時34分